表面粗さRaとは?図面で見るRa・Rzの読み方の入口
この記事の位置づけ
この記事は、初学者向けの技術メモです。表面粗さの測定方法・評価基準・設計判断はJIS規格・設計資料・職場のルールを確認してください。
ざっくり言うと
加工した部品の表面は、拡大すると細かい凸凹があります。この凸凹の大きさを数値で表したものが表面粗さです。
図面では「Ra 1.6」「Rz 6.3」のような形で表記されます。単位はマイクロメートル(μm)が一般的です。
数値が小さいほど滑らか、大きいほど粗い面ということになります。
主なポイント
- 表面粗さは加工面の凸凹を数値で表したもの
- 単位はμm(マイクロメートル)
- Raは「算術平均粗さ」で最もよく使われる指標
- Rzは「最大高さ粗さ」で凸凹の最大幅を見る指標
- 数値が小さいほど精密な加工が必要でコストが上がる
Ra(算術平均粗さ)とは
Raは、表面の凸凹を平均的な高さとして表した値です。
測定した区間の凸凹の高さを平均化した値なので、全体的な表面の粗さの目安として広く使われています。
よく出る Ra の目安
| Ra 値 | ざっくりした加工イメージ |
|---|---|
| Ra 0.2以下 | 鏡面仕上げに近い。ラッピング・研磨など |
| Ra 0.8 | 研削加工後の面。精密部品に多い |
| Ra 1.6 | 研削または仕上げ切削。汎用的な精密面 |
| Ra 3.2 | 仕上げ切削。一般的な機械加工面 |
| Ra 6.3 | 荒削り〜中仕上げ程度 |
| Ra 12.5以上 | 荒加工面。外観・嵌め合いが不要な部位 |
※ 上記はざっくりした入口の目安です。実際の指定はJIS規格・設計要件を確認してください。
Rz(最大高さ粗さ)とは
Rzは、測定した区間の中で最も高い山と最も深い谷の差を表した値です。
Raが「平均的な粗さ」を見るのに対し、Rzは「最大の凸凹がどのくらいか」を確認したい場合に使われます。
シール面・摺動面など、最大の凸凹が機能に影響する部位でよく使われる場面があります。
図面での表記の入口
図面上では、表面粗さの指示は専用の記号で書かれます。
√ Ra 1.6
のような形で表記されます(記号の形や書き方はJIS B 0031を参照)。
部品全体に同じ粗さを指定する場合は、図面の表題欄近くにまとめて記載されることもあります。
Ra と Rz の関係の目安
一般的な機械加工面では、RzはRaの約4〜10倍程度になることが多いとされています。
Rz ≒ 4 × Ra(目安)
※ この関係は表面の特性によって変わります。あくまで感覚的な目安として参照してください。
注意点
表面粗さの値は加工方法・工具・条件・材料によって変わります。
また、同じRa値でも加工方法が異なると表面の状態(条痕の方向など)が変わります。機能上重要な場合は、粗さだけでなく加工方法の指定や加工方向(表面性状の向き)も確認が必要です。